剣道三倍段の意味を分かりやすく解説【真偽も考えよう】
剣道好き「剣道の三倍段ってどういう意味?」
「三倍段って本当なの?」
という方向けに、剣道の三倍段の意味と、その真偽について徹底解説していきます。
この記事を書いている私は・・・
- 剣道歴15年以上
- 現在は子供たちに指導
という経歴です。
剣道三倍段の意味を分かりやすく解説
という事です。
もっとわかりやすくするために、具体例を挙げると
という事なのです。
この言葉の真偽については後ほど詳しく解説していきます。
剣道三倍段という言葉自体はあまり一般的な言葉ではないですよね。
この言葉が浸透した背景には、「空手バカ一代」という漫画があるのです。
私は世代ではないですが、当時の男子のほとんどが読んでいた程の人気作品だったようです!
この漫画内で出てきた言葉こそが、「剣道三倍段」なのです。
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剣道三倍段は本当なのか細かく解説
ここからは、「剣道三倍段」の真偽について考えていきます。
結論として、私の考えでは
という事になります。
具体的なポイントは以下の2つです。
- 剣道三倍段の本来の意味
- 剣道の有利性について
順番に解説していきます。
剣道三倍段の本来の意味
先ほど解説した「剣道三倍段」という言葉は、本来は違った意味だったのです。
そもそも、この言葉は元々「剣術三倍段」という言葉なのです。
その意味は以下の通りです。
こちらも簡単な例で例えてしまうと
という感じです。
まずはここについて考えてみましょう。
下の動画が非常に面白いです
特に注目すべきは7:00~の副将戦です。
剣道をやっている方なら分かるかと思いますが、五段ともなれば相当な実力者です。
結果は一級の薙刀の選手の圧勝です
もちろん、競技性だったり、剣道側の難しさ・薙刀側の難しさというものがあります。
しかし、一級の選手が五段の選手に勝つという事は、まさに「剣術三倍段」の意味に適しているのではないでしょうか。
ここも踏まえた上で、剣道三倍段に戻って考えていきたいと思います。
剣道の有利性について
剣道三倍段の真偽と言えばやはり、「剣道初段は柔道三段に勝てるのか」という事ですよね。
これを考える上でのポイントは、剣道の有利性についてです。
具体的には以下の2点です。
- 戦いの間合い
- 武器がある事
順番に解説していきます。
戦いの間合いについて
戦いの間合いについては、先ほどの「剣道×薙刀」の動画からも分かる通り、基本的に遠い方が有利です。
もちろん、剣道と柔道でも戦いの間合いが違います。
剣道の戦いの間合いは、お互いの距離が約2mです。
一方で、柔道・空手というのは、ゼロ距離から、1m以内が戦いの間合いです。
そのため、間合いを作るためには
そう考えるとやはり、剣道側は有利なのです。
近距離になったら剣道側はきつくない?
間合いで有利でも、近距離になった途端、剣道側は苦しくなると考える人は多いかと思います。
ここに関しては以下の2つがポイントです。
- 近距離の戦闘もできる
- そもそも近間にならない
近距離の戦闘もできる
剣道では鍔競り合いなど、近距離でのやり取りをする場面は意外にもあります。
近距離の戦闘になったからと言って、一方的な展開にはなりにくいのです。
さらに、そもそも近間にならないという所を次の項目で解説していきます。
剣道三倍段は武器のおかげである
そもそも近間にならない・剣道の有利性に共通しているのが武器の有無です。
ずばり、剣道三倍段は極論ここに行き着くかと思います。
武器による剣道三倍段
具体的には以下の2つがポイントです
- 持ってるだけで有利
- 一撃が重い
順番に説明していきます。
持ってるだけで有利
先ほどの「近間にならない」というところに深く関わってきます。
先ほど説明した通り、剣道の間合いから、柔道側は4歩踏み込まなくてはなりません。
剣の振り方、戦い方を全く知らない素人なら別ですが、有段者相手に行うのは非常に難しいです。
かといって丁寧に詰めていれば、相手はさらに距離を置いてくるでしょう。
剣道初段で柔道三段を完封する可能性は大いにあるのです。
一撃の重みの違い
そもそも武器持ちである事から、剣道側の一撃の重みは非常に高いです。
一方で、素手での戦闘は、一撃で戦闘不能にするのは非常に難しいです。
それこそ急所を一撃くらいしかないですね。
武器持ち×素手の勝負ですから、やはり武器による有利性は疑う余地がありません。
剣道が特別だから三倍段ではない
特に、ここを意識してほしいのですが、これは剣道が特別な訳ではないのです。
現在の剣道は、戦闘のための剣ではないので、達人でも、武器を持った強盗には勝てません。
剣道には、以下のような細かな技術が求められるのです。
- 理合い
- 攻め合い
- 打突部位と打突部
これらを完全に無視して、襲い掛かってくる相手に勝つのは難しいです。
つまり、剣道が強いから剣道三倍段という訳ではないのです。
結局は「武器が扱えるのは強い」位の感覚で良いかと思います。
繰り返しになりますが、こういった背景から
と考えています。