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剣道の守破離の意味を分かりやすく解説【稽古への活かし方】

剣道雑記

剣道好き「剣道の守破離の意味って?」
「守破離ってなんかかっこいい!」

という方向けに、剣道の守破離の意味と稽古での活かし方を解説していきます。

この記事を書いている私は

  • 剣道歴15年以上
  • 現在は子供たちに指導

という経歴なので、分かりやすく説明していきます。

剣道の守破離の意味を分かりやすく解説

結論から言うと、守破離(しゅはり)というのは

剣道などの修行段階を3つに分けて表したものです。

具体的には、以下のように、3つの段階を進むことを促す教えです。

「守」の段階→「破」の段階→「離」の段階

これだけじゃ訳分かりませんよね

ここからは、上の3つの段階について順番に細かく解説していきます

剣道の「守」の段階について

「守」というのは、文字の通り「守る」という意味があります。

具体的に言うと、守の段階というのは

「教えや型を守り」基本を身に着けるという段階です。

初心者の内は「自分なり」ではなく、教えを守って取り組むのが良いという事です。

「守の段階」のイメージ

剣道に限らず、以下のような事は「守の段階」になるかと思います。

  • 先生に教わった事をやる
  • 言われた通りにやってみる
  • 型に沿った動きをする

何事も、始めは型にはめてやる事・教わったことをやる事は重要です。

剣道でも、始めは「守」の段階で、基礎固めを行うという事です。

剣道の「破」の段階について

「破」には「破る」という意味があります。

つまり、破の段階というのは

「教えられた型を破り」自ら工夫をこなしていく段階になります。

教えられた事だけをやるのを卒業し、自分なりの技術を会得していくという事です。

「破の段階」のイメージ

「破の段階」のイメージは以下の通りです。

  • 教わったことに加えて工夫を入れる
  • 他の人の真似を取り入れる
  • 教えを取捨選択する

基本を元に、改良・改善していくような段階です。

「守」を無視して、ただの「型破り」になってしまわないようにしましょう。

剣道の「離」の段階について

「離」には、「離れる」という意味がある通り

「教えから離れ」自分の境地を見出し、自在に操る事

ここまでくると、1つの流派を作ったりするレベルにはなります。

「離の段階」のイメージ

「離の段階」のイメージは以下の通りです。

  • ゼロからコツを生み出す
  • 新たな技術を編み出す
  • 自分だけの教えを説く

自分自身が何かを生み出す段階です。


剣道の守破離の意味まとめ

上の守・破・離の段階を通して成長していくという意味になります。

  • 守:基本を身に着ける
  • 破:応用を利かせる
  • 離:新境地に立つ

といったイメージでしょうか。

私なりの考えですが、多くの人が「破の段階」を楽しんでいるのではないでしょうか。

剣道の稽古での守破離の活かし方


ここからはより、皆さんの剣道生活に近い内容を解説していきます。

剣道における守破離は以下の2つに分かれます

  • 技の会得について
  • 剣道人生について

順番に解説していきます。

剣道の技の会得のための守破離

基本打ち・応じ技共に、何か技をするときにも守破離の段階があります。

まとめると以下の通りです。

  • 守:技の打ち方を教わる
  • 破:技のコツを探して取り入れる
  • 離:自分なりの技を身に着ける

順番に説明していきます。

今回は出小手を例にとります。

守の段階

何事もまずは基本・型を大事にするのが守の段階になります。

具体的には以下のようなことです。

  • 小手打ちの練習
  • 出小手の打ち方を教わる
  • 言われたとおりにやってみる

言われたことやるのが全てではないですが、とりあえずやってみましょう!

破の段階

破の段階では、出小手を決めるために、コツや工夫を意識していく段階になります。

具体例は以下の通りです。

  • 出小手のコツを使う
  • 上手い人の真似をする
  • 先生の教えを選んで使う

基本的には、出小手で1本取るためにどうするか考え、実践を繰り返していく事になります。

離の段階

最後は「離」なので、自分なりの出小手を身に着ける・生み出すという段階になります。

  • 自分なりの打ち方を会得
  • 新しい出小手を生み出す

といったように、まさに終着点のような形です。

剣道の技を会得する過程でも守破離を意識した練習は効果的です。

剣道人生そのものが守破離

言葉の通りですが、剣道人生そのものを守破離の修行であるという考え方です。

守の段階

剣道を始めた時は、先生に0から教えてもらいます。

今では当然のようにやっている礼法・素振り・防具のつけ方など、始めは教えられたとおりにやるのです。

そうしていくうちに、打突練習が始まります。

破の段階

先ほど説明した通り、打突練習では「守破離」を繰り返し、上達を目指します。

自分の課題と向き合い、教えを受けながら工夫をしていきます。

つまり、剣道人生全体で見ると、これは破の段階なのです。

離の段階

そして、自身の剣道を見つけ、新たな技術を生み出す人もいます。

剣道人生に幕を閉じる前に、到達できるかは分かりません。

ただ、そこまでいけば、まさに守破離を遂げたと言えるでしょう。

剣道に限らず、何事においても守破離を意識すると効果的であると思います。