剣道の段審査は検定と同じ?【昇段するための考え方を解説】
剣道好き「剣道の段審査は検定式なの?」
「審査に受かるための考え方を知りたい!」
という方向けに、剣道の昇段審査の考え方と気持ちの作り方について解説していきます!
審査では、技術面での対策はもちろんながら、心の準備とそのコツというのも大事になってきます。
この記事を書いている私は
- 剣道歴15年以上
- 現在は子供や大人に指導
という経歴で、審査とは数多く触れあってきました。
剣道の段審査は検定と同じ?
剣道の昇段審査は実はとても特殊なもので、それを知らないと、心の面で既に不合格に向かってしまっている可能性もあります。
結論として、剣道の審査は「検定」ではありません。
ここからはその理由や考え方について細かく解説していきます。
具体的に、今回お伝えしたいポイントは以下の2つです。
- 合格したら昇段ではない
- 違いを見せる事が必要
順番に説明します。
検定とは違い合格したら昇段ではない
剣道の審査を考える上で、一番大切にしてほしいのは昇段のタイミングです。
単純に考えると、剣道の審査でも、実技・形の審査を合格したら1つ上の段になれるので、同じのように思えます。
ここで皆さんに考えてほしいことがあります
・例:四段審査
四段審査を受審して、合格する方は以下のようなプロセスを通るかと思います。
先ほど示した「合格→昇段」の流れですね。
では、質問です!
私のこの質問に対する答えは「NO」です。
審査会は四段であることを見せる機会である
受審者の方は、もう既に四段の剣道だったから合格したのです。
つまり、私は昇段審査とは段位がもらえる場であって、昇段する場ではないと考えています。
違いを見せる事が必要
地域性もありますが、四段以上の昇段審査では、不合格者が合格者より多くなることがあります。
イメージとしては、「自分+立ち合いの相手となる二人」の中で1人だけ合格します。
昇段審査では「相手と自分、お互い良い所を見せて合格する」という教えがあります。
ただ、個人的にこの意見には反対です。
相手との格の違いを見せる意識が必要
単純な話、お互いの良さが出るという事は、「二人とも同じ位の力」という印象が強くなります。
もちろん、お互いレベルの高い素晴らしい立ち合いで、両者合格なんて事もあります。
しかし、合格者として評価してもらうためには、他の受験者との差を見せる必要があるのです。
検定にはない剣道の心の作り方
続いて、審査で合格するために必要なメンタルについて解説します。
具体的には以下の2点です。
- 1つ上の段を意識した稽古
- 心の余裕を持つ事
順番に説明していきます。
1つ上の段を意識した稽古
私は、幼い頃からお世話になっている先生に審査稽古をお願いする度に
段位が変わっても、一つ上の段を受けるようにしなさいという教えは変わりませんでした。
先ほど「合格したから昇段ではない」と書きましたが、その内容こそが、先生がこの言葉で伝えたかった事なのです。
つまり、二段を受けるなら、もう二段を持っている剣道をしなければならないのです。
この気持ちを持つのは慣れないと非常に難しいです。
コツは上の段を受けるつもりでいる事
実際私が四段審査を受ける時は、六段審査・七段審査の動画ばかり見ていました。
昇段審査直前期に、少し四段審査の動画も見ましたが、六段以上を意識していた私的には少し物足りなく感じました。
その感覚こそが、上の段を意識したメリットだなと感じました。
心の余裕を持つ
とても難しいですが、心の余裕を持つことはとても大切です。
ただ、ここで余裕を持つ事こそが、周りとの格の違いを見せることに繋がるのです。
心の余裕を持つのに必要な事
一番効果的な方法は「十分な対策を積む事」です。
合格できるかどうか不安なのは、具体的な合格のイメージができないからなのです。
私のブログでも色々紹介してますが、自分の中で「○○ができたら合格!」という基準を作るようにしましょう。
私の四段審査の場合は以下の2点を意識しました。
- 完璧な応じ技1本
- 相手の打ちをつぶす事
逆に言ってしまえば、これらさえできれば、他は気にしないで良いと思ってましたね。
もちろん、その1本が取れるかという不安もありました。
ただ、心の準備は審査を受ける上でかなり大きな影響を及ぼすのです。